高級車のリコールについて考える② - 他ブランドとの比較

故障

こんにちは、ロッソです。

今回も前回の記事高級車のリコールについて考える① - マセラティはどんな感じ?に引き続き、リコールについて考えてみたいと思います。

 

前回の記事では、マセラティギブリのベースグレード車が、過去3年間で5回のリコールがあったとお伝えしました。

 

しかし、これが多いのか少ないのかよくわかりません。

ですので今回は、他のブランドのリコールと比較しながら考えてみたいと思います。

目次

レヴァンテのリコール回数

最近、どこのブランドもSUV車を発売していますので、マセラティ唯一のSUVであるレヴァンテと、他社SUVを比較したほうが分かり易いと思います。

ギブリと他社ブランド車との比較となると、どの車種と比較するかというのは、それぞれの人の主観によって変わってしまいます。

ですから今回は、レヴァンテのSグレードと、他社ブランドSUVとを比較してみます。

設定条件

レヴァンテSは、輸入開始が2016年9月頃からですので、2018年12月までのリコール回数を計算すると、その期間が2年3か月程度と短くなります。

出来たらもう少し長い期間で確認したいところですが、そこは仕方ありませんね。

また、レヴァンテはマセラティ初のSUVであり、他のブランドよりSUVの発売スタートが出遅れています。

どうしても発売当初は、想像していなかった不具合が起こりやすいので、マセラティにとっては不利かなぁ~と。

とまぁ、言い訳ばかりしていますが、とにかく温かい目で見守って下さいと言いたいだけです(笑)。

レヴァンテのリコール内容

出典:マセラティジャパン

  • 2017年4月21日届出

【内容】

エンジンコントロールユニットの制御プログラムが不適切なため、車両停止直前の車速域でブレーキをかけた際、エンジン回転数が過度に低下することがある。そのため、ギアがニュートラルになり、最悪の場合、走行中エンジンが停止するおそれがある。

わたしの感想

最近の車によくある「コンピューター系の不具合」ですね。これはプログラムを書き換えるだけで改善する内容だと思います。

しかし、コンピューターを理解していないと、整備も難しい時代なんですね~。

 

  • 2017年6月26日届出

【内容】

運転者席において、電動調整機構(電動パワーシート)の配線の配索が不適切なため、シートが稼働した際、当該配線がパワーシートモーターの端部と接触することがある。そのため、配線が損傷して短絡し、パワーシートが動かなくなり、最悪の場合、短絡部位が発熱し、火災に至るおそれがある。

わたしの感想

これはギブリにも発生した内容ですね。

電気系統は一番重要ですが、マセラティは、電気系が弱いなぁ~と。

 

  • 2017年6月26日届出②

【内容】

助手席のサンバイザー等に表示する助手席エアバッグ警告ラベルにおいて、当該ラベルの内容が誤っているため、保安基準18条の基準に適合しない。

わたしの感想

これはシールを張り替えるだけの作業ですね。特に輸入車メーカーに関して言えば、日本の法律は難しくてわかりにくいところがあるようですので、こういった内容は多くなるようです。

 

レヴァンテSのリコール回数は、以上の3回となります。

発売してから2年3ヶ月で、リコール3回は優秀なほうではないでしょうか?また、2017年6月のリコールは同日のものですので、オーナーさんは実質2回の修理で済んでいますね。

内容を見ても、そんなに重度のものは見当たりませんので、これをどう評価するかはあなた次第といったところでしょうか。

他ブランドのSUVはどうか?

では、他ブランドのSUVのリコール状況についても調べてみようと思います。

世の中にSUVはたくさんあるので、ここでは高級車ブランドから発売されているSUVに絞ります。

ポルシェ:カイエンSのリコール

出典:ポルシェジャパン

まず、レヴァンテと比較されがちなポルシェのカイエンから。

わたしは、カイエンのグレードにあまり詳しくないので、価格的に近いカイエンSを比較対象にしました。

 

  • 対象グレード:カイエンS
  • 検索期間  :2016年~2018年の3年間
  • リコール件数:1件

 

ポルシェのカイエンは、この期間のリコール件数がたったの1回でした。

ただ、マセラティを擁護するわけではありませんが、カイエンは2017年から3代目のシリーズ。

2代目のシリーズは2010年からの発売となっています。

この2代目発売からレヴァンテと同じように「2年3ヶ月」の条件で検索すると、リコール件数は3件程度(輸入時期によって異なる)となり、そんなに変わりが無いようにも思えます。

ジャガー:F-PACEのリコール

出典:ジャガー・ランドローバー・ジャパン

次はジャガーのF-PACEです。

通常、レヴァンテを購入する人がジャガーを比較検討の対象にするかは疑問ですが、わたしのイメージとして「昔のジャガーはよく壊れる」というイメージがあったので、今回確認してみました。

 

  • 対象グレード:F-PACE SVR
  • 検索期間  :2016年から2018年の3年間
  • リコール件数:2件

 

これはちょっと意外でした。意外というと、ジャガーファンには失礼ですが(笑)。

現在ジャガーは「ジャガーランドローバー」というグループの一員になっていますので、もともとSUVの多いランドローバーの開発力のお陰もあるかもしれませんね。

レクサス:LX570のリコール

出典:レクサス

お次は国産高級車の代表「レクサス」です。

正直、同じSUVとは言え、このLX570もジャガーと同じように比較対象にする人がいるのかは疑問ですが、一応金額的にも近いという事で挙げてみました。

 

  • 対象グレード:LX570
  • 検索期間  :2016年から2018年の3年間
  • リコール件数:0件

 

驚きました。リコール件数ゼロですよ?やはり世界のトヨタは違うのでしょうか?

ただ、レクサスの他の車種に関して言えば、それなりのリコール件数があるので、その辺は他のブランドと変わりません。

このLX570は、もともと「ランドクルーザー」が原型となっているので、技術の積み重ねの結果なのかもしれませんね。

まとめ

如何でしたでしょうか?

まとめてみると「リコールに関して言えば、マセラティはそんなに多くない」という事がおわかり頂けたかと。

ただ、前回の記事でもお伝えしましたが、「リコール件数が少ない=故障が少ないではない」のも事実。

最近何かと、「リコール隠し」が報道されている事からもわかりますよね。

マセラティを含め、各自動車メーカーさんには正々堂々としてもらいたいものです。