こんにちは、ロッソです。
今年に入ってから、どうもこの「超高級車」というネーミングが気になっています。
とある新聞記事を読んでから、この言葉を知ったのですが、そこに名を連ねるブランドにマセラティが入っていたからというだけの理由ですが(笑)。
最近勢いのある超高級車ですが、2019年の売り上げもガンガンいくのでしょうか?
そこで今回は、超高級車の2019年の動向について考えてみたいと思います。
目次
今年の輸入車販売は振るわない?
実は結論から言うと、今年の輸入車販売はあまり振るわないのが実情のようです。
ただし、これは新車登録台数に限った話ですので、中古車販売はよくわかりませんが。
「日本自動車輸入組合」という団体が、毎月販売台数速報を発表していますが、昨年に比べ販売台数が減っているブランドが多いようです。
ただひとつだけ言えるのは、「ブランドによって違う」という事。
どういう事かと言うと、好調なブランドもあれば、そうでないブランドもあるという事です。ただ、全体的に見ると、あまり振るわないという事なのです。
現在、3月までの販売実績が発表されています。
3月と言えば、国産車は決算セールで売れる時期ですが、輸入車はあまり関係ありませんね。
とは言っても、個人事業の経費として購入する人は、1月、2月頃に購入する事が多いので、1月~3月の販売実績と言うのは、そんなにブレがあるわけでもないかと。
一応お伝えしておきますが、車を事業の経費で購入する場合、「減価償却」が重要となります。
個人事業は1月~12月の計算となるため、1月に購入したほうが落とせる経費も増えますよね。
ただ、法人の場合は3月決算が多いので、4月に購入する事の方が多いようですが。
で、話を戻して。
日本で輸入車販売の上位と言えば、メルセデス、フォルクスワーゲン、BMWですが、このほとんどのブランドの2019年1月~3月の販売台数が「前年並み」もしくは「前年割れ」となっています。
特にひどいのが「アウディ」。
2018年1月~3月の販売台数が7,241台に対し、2019年は4,685台と、実に前年比64.7%となっています。
前年の約半分まで落ち込むって凄いですよね?
うーん、アウディに何があったのでしょうか?
まぁとにかく、このように、全体的に輸入車販売は振るわないようですね。
超高級車はどうなのか?
では、超高級車の状況はどうなのか?という事ですね。
一応このブログでは、超高級車を以下のブランドで定義しています。
- ポルシェ
- マセラティ
- フェラーリ
- ランボルギーニ
- ベントレー
- アストンマーティン
- ロールス・ロイス
- マクラーレン
では、上記のブランドの2019年1月~3月の販売実績について見てみましょう。
ポルシェ
最近好調のポルシェですが、実は、このポルシェが一番売り上げを落としています。
2018年1月~3月の販売台数1,925台に対し、今年は1,510台。
実に前年比78.4%と、「どうしちゃったの?」と言わざるを得ません。
ここ数年、日本での売り上げを伸ばしてきただけに、少し極端すぎますね。
ここから盛り返すにしても、この数字ではかなり無理があると思います。
2019年、ポルシェにとっては厳しい年になるでしょう。
マセラティ
さて、我らがマセラティの登場ですが、マセラティも好調とは言えません。
2018年1月~3月の販売台数316台に対し、今年は297台。
ここ数年、日本での年間販売台数が1,400台前後で推移していましたが、この調子ですと1,200台も切るかもしれません。
マセラティの親会社であるFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)も、世界的な販売不振が伝えられていますので、何か根本的な問題があるのでしょうね。
わたしは、マセラティファンを増やすためにブログを書いていますが、あまり貢献できていないようです(笑)。
フェラーリ
毎年安定した販売実績のあるフェラーリ、やはりフェラーリ人気は陰りが無いようです。
2018年1月~3月の販売台数177台に対し、今年は196台。
フェラーリは急激な拡大戦略を取らない事でも有名です。じわじわと着実にファンを増やしているイメージですね。
この方が希少性も維持できますし、おかしな競争に巻き込まれることがありません。
フェラーリは経営が上手いなと、つくづく思い知らされます。
ランボルギーニ
ここ数年、右肩上がりのランボルギーニでしたが、今年はどうも勝手が違うようです。
2018年1月~3月の販売台数160台に対し、今年は155台。
まぁ、これくらいの変化であれば「誤差の範囲」とも見れますが、ランボルギーニ5台って言ったら、億超えますからね(笑)。
ここから挽回するのは至難の業だと思います。
ベントレー
今年、超高級車の中でも、絶好調なのがこのベントレーです。
2018年1月~3月の販売台数63台に対し、今年は136台と実に2倍の実績となっています。
ベントレーは最近、様々なイベントなどを開催していますので、その効果が出始めているのかもしれませんね。
今年は昨年より合計台数を増やすことになるでしょうが、これを持続できるかがカギとなるでしょう。
急激な上昇は、その分反動もキツイですからね。
その辺は、マセラティが痛感していると思います(笑)。
アストンマーティン
日本での販売台数が、これまでパッとしなかったアストンマーティンですが、今年はかなり調子が良いようです。
2018年1月~3月の販売台数69台に対し、今年は89台と前年比129%となっています。
特に注目すべき点として、この2019年3月だけで64台も販売したようですから、いきなり売り上げが上昇している事がわかります。
今年は神戸市と横浜市で拠点を増やすようですから、更に勢いが増しそうですね。
ロールス・ロイス
最近、広告などでよく目にするロールス・ロイスですが、まだその効果は出ていないようです。
2018年1月~3月の販売台数50台に対し、今年は43台となっています。
今後、広告効果が出始めるかもしれませんので、ロールス・ロイスの見通しはまだわかりませんね。
マクラーレン
ここ数年、着実に売り上げを伸ばしているマクラーレン。今年も調子が良さそうです。
2018年1月~3月の販売台数59台に対し、今年は79台と前年比133.9%となっています。
この調子でいけば、今年も前年より販売台数は増えるでしょう。
番外編
上記のブランド以外で注目するとすれば、今年はジャガーがかなり売れているようです。
2018年1月~3月の販売台数779台に対し、今年は1,278台ですから、1.6倍くらいとなっています。
世界的な利益としては、不安が囁かれているジャガーですが、日本国内での人気は上昇しているようです。
特にSUVがその人気を牽引しているようですね。
販売台数から見える事
まだ3月の実績とは言え、車は高額商品であるために、いきなり販売台数が増えるとは考えにくいですよね。
特に今年は、消費税の増税が10月にあることを考えても、自動車業界にとっては不利な状況にあるでしょう。
増税前の駆け込みがあったとしても、増税後は売り上げが落ち込むでしょうから、プラスマイナスゼロといったところでしょうか?
ですから、上記の実績から、おおよそ今年の動向がわかると思います。
ここで、わたしなりに考えたことを何点かお伝えします。
ブランド毎の明暗が分かれ始めている
雑誌や新聞などは、超高級車を一括りにして「高額商品が売れている」などと表現しますが、上記からすると、ブランドの選別が進んでいる事がわかりますよね。
ですから一律に「高級車 = 売れている」という構図ではなくなったという事です。
特に、ここ数年売り上げを伸ばしてきた、ポルシェ、マセラティは見事に販売台数が減少しています。
見方を変えると、「飽きられてきた」とも見えます。
実際、わたしの周りでも「ポルシェ、ちょっと増え過ぎだよね」なんて声も聞こえてきますので、「他の人と違うものが欲しい」という人からすると、敬遠したくなるのかもしれません。
一時の売り上げ増は、ブランドからしたら嬉しいでしょうが、その後の反動も考えなくてはいけませんね。
ですから、水を差すようで悪いですが、ベントレーは来年以降注意が必要になるかと。
そこへいくと、フェラーリの安定感は抜群です。
人気を維持しつつ、着実に売り上げを伸ばす経営感覚は凄いですよね。
VWグループは不安要素が多い
排ガス不正問題を乗り越え、回復してきたかのように見えるVWグループですが、ここにきて不安要素が増えているように見えます。
というのも、冒頭でお伝えしたアウディや、ポルシェ、ランボルギーニは全てVWグループであり、このどれもが販売台数が減少しているからです。
あくまで日本国内でのお話ですが、影響は少なくないでしょう。
株価でみると上昇傾向にあるようですが、投資をされている方は注意が必要かと思います。
まとめ
今回の記事を作成していて、正直アウディとポルシェの落ち込み方には驚きました。
何かあったのでしょうかねぇ~?
ただ、マセラティは予想通りでしたが(笑)。
どの自動車ブランドも、今年の日本販売は苦戦の年になりそうです。
しかし逆に考えると、消費者側には有利かもしれません。
これを逆手にとって、「値引き交渉」なんかも上手くいくかもしれませんね。