自動車の「浸水」、保険の適用は?

故障

こんにちは、ロッソです。

今回、前月に続き、大型の台風が上陸しました。

被災された方々の無事を祈り、早急な復旧を願っております。

さて、わたしはと言うと、わたし個人としても色々バタバタと対応していましたが、知人が台風の影響を受けたので、様々なお手伝いをさせてもらっていました。

今回の台風、風速も凄かったですが、それよりも雨量が尋常ではなく、あちこちで河川の堤防が決壊しているようです。

こうした場合、住宅の浸水のニュースが多くなり、どうしてもそちらを先に考えがちになってしまいます。

 

確かに、まずは「住む場所の確保」というのは大きな問題です。

 

しかし現実的な話、車が浸水で利用できないというのも、人によっては死活問題になる場合があるかと思います。

仕事で車を利用する人にすれば、かなり重要かと。

そこで今回は、車が台風被害に遭った場合の対応の仕方などについてお伝えしようと思います。

目次

適用できる自動車保険は?

まずは、「適用できる自動車保険は?」という事から。

自動車保険には、強制加入である「自賠責保険」と、任意加入である「任意保険」があります。

このうち、台風被害に遭った場合に対応してくれる保険は「任意保険のみ」となりますが、この任意保険に「車両保険」を追加していなければ、浸水などにおける補償をしてくれません。

車両保険の適用範囲

この車両保険、今回のような台風における浸水の場合には適用されますが、基本的にどの車両保険も「地震」「津波」「噴火」などの自然災害には適用されない事に注意が必要となります。

また、各保険会社によって契約内容が異なるので、一律には何とも言えませんが、大抵「一般条件」「エコノミー条件」などという分け方があり、通常「エコノミー条件」の場合には、一般条件より補償内容が劣る事になるので、詳しくは契約内容をよく確認してみて下さい。

また、基本的に修理代金に対する保険料の支払額は、「修理代金-免責金額」となり(免責とは「自己負担額の事」)、例えば「修理代金50万円」で「免責金額10万円」としたら、支払われる保険料は40万円という事になります。

ただし、車が修理不能になった場合などは「全損扱い」となり、この場合「免責金額」は支払わなくても良い事になっています。

保険金請求時に注意したいこと

それでは次に、保険会社に対して車両保険の支払いを請求する際、注意したい点についてもお伝えします。

連絡は出来るだけ早く

保険を適用させるためには、保険会社の代理店などに連絡をすることになりますが、これは面倒がらずに出来るだけ「早く連絡する」事をお勧めします。

というのも、こうした大規模災害の場合、保険会社には電話が殺到し、中々順番が回ってこない事が多いからです。

また、保険会社の人間は現地確認のため、あちこち移動していることが多くなりますので、被害状況を確認してもらうにも時間がかかる事になります。

ですから、被害に遭われた方は、今すぐにでも保険会社もしくは代理店に連絡したほうが良いでしょう。

オプション内容をよく確認する

次が「車両保険のオプション内容を確認する」という事。

これも保険会社によりますが、多くの場合車両保険には「オプションサービス」がセットになっています。

代表的なものとしては、下記のようなもの。

 

  • 車両搬送費用(レッカー代)の保険会社負担
  • レンタカー費用の保険会社負担

 

例えば、「レッカー代の保険会社負担」などは、仮にアナタがJAFに連絡して費用を支払ったとしても、その分を保険会社に請求することができる場合もありますから、そこはよく契約書を確認してみて下さい。

保険会社は「出来れば支払いたくない」という事を念頭に

最後が、そもそも「保険会社は保険料を支払いたくない」と考えている事を念頭にしておいた方が良いかと。

2005年頃から数年にかけて、保険会社の「不払い問題」が世間を騒がせたのを覚えている方も多いかもしれません。

あれから10年以上経過し、各保険会社の社内体制も改善したとは言われていますが、根底にはやはり「出来るだけ支払いを抑えたい」という考えは現在もあるように感じます。

いえ、もちろん真面目な方も多くいらっしゃいますよ。しかし、中には難癖つけて支払わないようにする人もいるという事です。

例えば、本来の保険金請求の考え方としては、契約者が他に請求できる内容があるにも関わらず、それを請求しない場合には「保険会社がそれを契約者に教えてあげなければならない」というものがあります。

つまり、仮にレッカー代をJAFで支払ったとしたら、保険会社は「でしたらその分も請求できますよ」と契約者に告知しなければならないという事ですね。

ですから、自分で保険内容をよく確認する事はもちろんですが、保険会社の担当者に対して「あれはどうなの?これはどうなの?」と、ダメもとで詳しく尋ねてみたほうが良いでしょう。

まとめ

わたし自身、自分の車には車両保険をかけていますが、このブログの中で何度か「車両保険は高いから、ご自身の判断でご検討ください」なんて事をお伝えしています。

しかし、昨年の大阪の被害や、今年の広範囲の被害を考えると、やはり車両保険はかけておいた方が良いのではないかと。

もちろん、保険を適用すれば次年度以降に等級が下がり、保険料も上がる事になります。

しかし、トータルで考えれば車両保険をかけておく方が便利ですし、安心という面でも考えたほうが良いと言えるでしょうね。