最近よく聞く「カスハラ」って何?

日々のこと

こんにちは、ロッソです。

先日、新聞を読んでいたら、

 

「カスハラ被害急増」

 

なんて記事がありました。

聞きなれない言葉ですよね。

ちょっと気になったので、今回はこの「カスハラ」について考えてみたいと思います。

目次

カスハラは、カスタマーハラスメントの略

今の時代、少しネットで検索すれば、すぐに知りたい情報を得ることが出来るようになりました。便利になりましたよね。

そこで、この「カスハラ」を検索すると、「カスタマーハラスメント」の略だということです。

 

ここ数年、この「〇〇ハラスメント」という言葉が増えていますね。

 

「セクハラ」に始まり、「パワハラ」「モラハラ」「マタハラ」と、世の中には様々なハラスメントが存在するようです。

ちなみに、ハラスメントの意味としては「嫌がらせ」「いじめ」という内容。

また「カスタマー」の意味は、「顧客」ですから、カスタマーハラスメントとは、

 

「顧客による嫌がらせ」

 

という意味になるのでしょう。

実際、わたしが読んだ新聞記事の中でも、百貨店や小売店のスタッフにアンケートを取ったところ、7割以上の方が、「顧客から、暴言や嫌がらせを受けた」という回答をしているようです。

 

しかし、こういった光景は、昔からあるようにも感じます。

 

あなたも買い物に行って、怒鳴り散らしているお客さんを見て、嫌な気分になったことがあるでしょう。

ただ、最近になって取り沙汰されている理由は、「接客業の絶対的な人手不足」があるからだと思います。

ただでさえ人手不足の時代であるのに、こういった事が放置されていれば、さらに接客業に就職する人が減ってしまいますよね。

従業員を守るため、やっと企業が重い腰を上げた・・・と、いったところでしょうか。

個人的には、もっと早く対応しておけば良かったのに・・・なんて思うのですが。

行き過ぎたハラスメントは、犯罪にもなる

先ほど、ハラスメントの意味は「嫌がらせ」「いじめ」とお伝えしましたが、内容によっては、犯罪とされる場合もあるようです。

ここで、カスタマーハラスメントにおいて、どういった事が犯罪になり得るのかについて考えてみます。

不退去罪

まずは不退去罪(刑法130条)。

条文の内容は以下の通り。

正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたのにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

これをわたしなりに簡単に解説すると、

顧客がクレームを言うために、店舗へとやってきて、店長や責任者などが「帰って下さい」とお願いしたのに、帰らずに居座った。

という事になると思います。

お店は買い物に行く場所であって、クレームを言いに行くところではないので、あまりにも酷いクレームは、この罪に当たる場合があるようです。

脅迫罪

次は脅迫罪(刑法222条)。

条文はこちら。

生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

具体例としては、

顧客がクレームを言っている担当者に対して、「あんたの家、〇〇町だよね。家族が不慮の事故に逢わないように気をつけろよ」などと脅したりした場合。

これは酷いですよね。

具体例として書いているだけでも嫌な気分になります。

しかし実際、こういった暴言を吐かれている人が多いのも事実だそうです。

なんだか嫌な世の中です。

その他の罪

条文や例文を書いているだけで、気分が悪くなってきたので、その他については箇条書きにしようかと。

申し訳ありませんが、詳しくは、ご自身で調べてみて下さい。

  • 強要罪(刑法223条)
  • 業務妨害罪(刑法233条)
  • 威力業務妨害罪(刑法234条)
  • 恐喝罪(刑法249条)

このように、カスタマーハラスメントにおいて、犯罪になり得る行為はたくさんあります。

経営者の方は、従業員の方々を守るためにも、よく勉強してもらいたいと思います。

結局は、「弱い者いじめ」

昔から日本では「お客様は神様」という考えが浸透していますが、お金を払うから偉いなんて事はありませんよね。

ただ、どうしてもお金を払う方が強い立場になってしまうのは否定できません。

だからと言って、威張っても良いわけでもないのは当然の話。

結局、強い立場の人間が、弱い立場の人間に対して嫌がらせするというのは、ただの「弱い者いじめ」じゃないかと。

これは、自動車ディーラーに行っても目にすることがあります。

特に、輸入車ディーラーでは頻度が高いかもしれません。

 

「こんな高い車買ってるんだから、もっと丁重に扱えよ」

 

みたいな人、今まで何人も見た事があります。

その度に、「カッコ悪いなぁ~」と。

マセラティディーラーでではありませんが、今まで購入した輸入車ディーラーではよくありました。

しかし、その逆の光景を目にすることも・・・。

逆のハラスメントは何て言う?

わたし、「クレームを言われる方にも問題がある」なんて、正論ぶった事、言うつもりはありません。

だって、弱い者いじめは弱い者いじめですから。

しかし、今まで何度も輸入車ディーラーに行って思う事は、逆の光景も存在するという事。

 

これは以前、とある輸入車ディーラーに行った時のお話。

 

わたしが車の買い替えを検討していると、取引先の方に「どうしても、ここのお店で購入してほしい」とお願いされました。

当然、わたしの自宅近所のディーラーで購入したいところですが、先方の顔も立てなくてはいけませんので、初めてそのディーラーに伺ったのです。

お店に到着すると、感じの良い営業マンの方が対応して下さり、「あっ、ここで購入しても良いかな?」なんて思うように。

店舗内を見渡すと、かなりの人数のお客さんがいて、人気のディーラーのようでした。

暫く店内を観察していると、気が付けばわたしの座っているテーブルの隣に、20代くらいのご夫婦が座っておられたのです。

 

わたしそれを見て、「スゴイな」と。

 

だって、20代の時点で結婚して、しかもそこそこ値段の張る輸入車を、新車で購入しようとしているんですよ?

わたし自身、当時を振り返ってみても新車となれば、相当厳しかったと思います。

ですから、純粋に尊敬に値するかと。

また同時に、「車、好きなんだろうな~」とも思い、勝手に共感しているわたし(笑)。

 

しかし、ここでちょっとした違和感が・・・。

 

というのも、このご夫婦、かなり長い時間、ずーっと座りっぱなしで担当者の姿が見えません。

また、他のお客さんには飲み物が提供されているのに、このご夫婦にはそれが無い・・・。

この時点でわたし、「んっ?」となりました。

ようやく担当者が現れ、商談が始まったのですが、まぁ、この担当者の態度が悪い。

椅子の背もたれに寄りかかり、手はダラーンと。しかも足を組みながらですので、商談という姿勢ではありません。

もう、こんな態度・・・。

さんざん待たせた挙句、謝罪もなく、会話の内容もどこか見下した感じでした。

(ちなみに、この営業マンは50代くらい)

 

・・・わたし、自分で言うのも何ですが、温厚なんです。

えぇ、自分にされたら結構流せます。

しかし、こういうの見ると・・・

 

『無性に腹が立つんです』(笑)。

 

何て言うのでしょうか、正直「あんた、何様?」と(笑)。

車が好きで、一生懸命頑張って購入しようとしている若者に対し、客扱いしない態度・・・。

この営業マン、このご夫婦に対して「ふーん、ローン大丈夫っすかね~?」なんて言うんですよ。

もうこの時点で、わたしの気持ちはこんな感じ(笑)。

このご夫婦、とても感じが良く大人しい感じでしたので、何も言い返しません。

 

これ、立派なハラスメントですよね?

 

店員がするハラスメントって何ていうんでしょう?

英語で店員は「clerk」と言いますから、「クラハラ」とでも言うんでしょうか?

まぁとにかく、この営業マンは、普段怒らないわたしを怒らせたわけです。

えぇ、しかるべき処置を致しました(笑)。

ただのお節介かもしれませんが・・・。

まとめ

よく、「〇〇のディーラーは、一見客を見下す」なんて話を聞きますが、わたしはされた事が無かったので、あまり実感がありませんでした(まぁ、鈍感なだけかもしれませんが(笑))。

しかしこの一件から、本当にあるんだなと。

彼らは「高級車を売っている自分は、普通の人間より凄いんだぞ」なんて思うんでしょうか?

 

よくわかりませんね。

 

結局、人と人のやり取りで、どちらが偉いとか偉くないなんて無いはずです。

立場の違いはあるにせよ、基本は誰に対しても謙虚に接するのが当然かと。

〇〇ハラスメントなんて言葉を作るのも結構ですが、結局がどれも「弱い者いじめ」です。

ハラスメントと表現するより、弱い者いじめと表現したほうが、多くの日本人はもっと真剣に考えるかもしれませんね。