建設業界の豆知識

日々のこと

こんにちは、ロッソです。

今回は前回の記事「高速道路の豆知識」に引き続き、最近初めてお会いした「Sさん」のお話をお伝えしようかと思います。

このSさん、元スーパーゼネコンの社員さんだった方なのですが、前回はその当時の経験をもとに、高速道路にまつわる話を聞かせてくれました。

そして今回、高速道路に限らず、建設業界全般についてのお話についても語ってくれたので、その内容についてもお伝えしようかと。

えぇ、このブログ、マセラティについてのブログのはずですが、まぁ面白いのでとりあえず読んでみて下さい(笑)。

目次

建設業のツライ事

現在Sさんはゼネコンを退職され、全く違う業種の会社を経営されていますが、当時を思い出してもらい、「建設業のツライ事」について語ってもらいました。

 

わたし
当時を振り返って、「建設業ってツライなぁ~」と思う事ってありますか?
Sさん
・・・うーん。そりゃ語りだしたら止まりませんよ(笑)。

何しろ「3K」と呼ばれる業種ですからね。ただ個人的には仕事内容は好きでしたよ。

わたし
でも、スーパーゼネコンの社員さんだったら「監督さん」ってイメージですから、3Kとは縁遠いように思うんですが。
Sさん
いやぁ~、関係ありませんよ。

スーパーゼネコンの社員であっても、「キケン、キツイ、汚い」は一緒じゃないですかね(笑)。

設計専門であれば別ですが、現場に出てれば同じですよ。

まぁ何より、世間がそういった目で見てますから。

 

ここでSさん、「分かり易い事例がありますよ」と言って話し始めました。

 

Sさん
昔ね、ボク、都内のとある高級住宅街で工事をしていたんですよ。

で、ある日その工事現場付近の道路上で、その現場の所長と打合せしていたんです。

すると、向こうから幼稚園くらいの息子さんを連れて母親が歩いてくる。

一応、ガードマンさんもいたんですが、ボクと所長もその親子を誘導したんです。そしたらその母親、僕らの前を通り過ぎる時に何て言ったと思いますか?

わたし
いやぁ~、想像つかないですね。
Sさん
その母親、その息子を僕らから遠ざけるようにしてこう言ったんです。

「〇〇ちゃん。ちゃんと勉強して、こんな風になっちゃいけませんからね」って(笑)。

 

これを聞いていたわたしの知人、全員引きました。えぇ、一瞬にして静まり返る。

そして次に、徐々にみんな怒り出す。

えぇもう「どこのどいつだ!」なんて言い出す人もいました(笑)。するとSさん、

 

Sさん
いや、良いんですよ。ボクは全然気にしていませんから。

まぁ、思った事をすぐに口に出す「馬鹿」正直な方だなとは思いましたが(笑)。

それよりこの話、続きがあるんです。聞きたいですか?

わたし
えぇ、ここまで来たら、最後まで聞かせてもらいましょう(笑)。
Sさん
その親子が通り過ぎた後、暫く僕ら、呆然としていたんですが、所長がボソッとこう言ったんです。

「・・・オレ、東大でてるんだけどなぁ~」って(笑)。

 

これには一同、大爆笑(笑)。

この所長さんには結構キツイ一言だったんでしょうねぇ~。

基本的に、スーパーゼネコンに入社するのであれば、ある程度の学歴は必要となりますし、お給料も高いでしょうから、悔しいですよね。

もちろんSさんも、かなりレベルの高い学校を卒業されています。

Sさんは、やけに建設業界に詳しい

ところで、色々な話をしていくうちに、わたしは素人ながら「Sさんが建設業界全般にかなり詳しいな」と感じるように。

そこで直接本人に聞いてみる事に。

 

わたし
Sさんの話を聞きながら思っていたんですが、Sさんって、建設業界全般に詳しいですよね。

もともと土木系なのに建築系にも詳しいですし、自分が勤務していた会社以外のスーパーゼネコンの内情にも詳しいですよね。

何か理由ってあるんですか?

Sさん
そうですねぇ~。まぁ、他の社員に比べたらボクは特殊だったかもしれませんね。

よくJVの現場とか行ってましたし。

わたし
JV?
Sさん
あぁ、そうか、分かりませんよね(笑)。

JV(ジェー・ブイ)って言うのは「ジョイント・ベンチャー」の略で、日本語にすると「共同企業体」という意味なんです。

建設現場で「〇〇建設・〇△工業JV」なんて見た事ありませんか?

わたし
言われてみたら、工事現場の看板とかで見た事があるかもしれません。
Sさん
要は、一つの工事を複数のゼネコンで共同して完成させるんです。

で、名前のトップにあるのが、いわゆる「幹事会社」となり、業界では「スポンサー企業」なんて言ったりもしますね。

JVの現場となると、サブ企業の社員は、そのスポンサー企業の作業着やヘルメットを着用しなくちゃいけないんですよ。

わたし
なるほど。じゃあ、そこで一緒になった他企業の人たちとの会話で詳しくなったんですね。
Sさん
そうですね。まぁ、それ以外にも、大規模工事ともなれば土木工事と建築工事が一緒に作業する事もありますし、隣りの工区の人間とも頻繁に打ち合わせしますから、その流れで仲良くなったりとか。

社風の違いや、学閥ってあるの?

 

わたし
ところで、各スーパーゼネコンごとに、社風の違いや学閥(がくばつ)ってあるんですか?
Sさん
あぁ、ありますあります。

学閥は・・・昔ほど無いと思いますけど、社風の違いはかなりありますよ。

わたし
具体的に言うと?
Sさん
うーん、会社名は出さないでほしいんですが、とあるスーパーゼネコンは「お坊ちゃん」が多いなと。ボクは「お公家さん」と陰で言っていました(笑)。

まぁ、スーパーゼネコンで一番特徴的なのは「清水建設」でしょうねぇ~。

わたし
どう、特徴的なんですか?
Sさん
もうね、とにかく「体育会系」なんです(笑)。

普通、建設現場って、朝8時からラジオ体操して、その後朝礼があるんですよ。で、一般的な挨拶は「おはようございます」ですよね?でも、清水建設はここから違う。

挨拶が「オスッ」なんです(笑)。

わたし
えっ?現場の偉い人でも「オスッ」って言うんですか?
Sさん
ええ、所長をはじめ、現場全員が「オスッ」から始まる(笑)。

いや、ディスってる訳じゃないんですよ。個人的には好きです(笑)。

 

うーん、清水建設。わたしも個人的に好きになりました(笑)。

マンション施工でおススメのゼネコンは?

ここ数年、マンションの建設が活況ですが、数年前の耐震偽装問題などを考えると、わたし達素人からすれば、どのマンションを選んだら安心できるのかわかりませんよね。

そこで、安心して購入できる施工会社についても尋ねてみました。

 

わたし
Sさん的に、「このゼネコンが建てたマンションだったら、安心して購入できる」というものってありますか?
Sさん
ないですね。
わたし
また、即答ですね(笑)。
Sさん
すみません(笑)。

でも、ここがおススメっていうゼネコンはないかなぁ~・・・。

まぁ、「この設計会社が携わっているマンションなら良いかな」というのはありますよ。

わたし
へー、ちなみにどこの会社ですか?
Sさん
そりゃもう、「日建設計」一択ですね。ここが設計に関与していれば、ボクだったら迷わず購入します。

ただ、そもそも日建設計のマンションって少ないですし、あったとしてもかなり高い(笑)。

わたし
具体的に、日建設計のどこが優れているんですか?
Sさん
うーん、説明すると長くなるんですが、一般的にスーパーゼネコンでも設計部門ってあるんですよ。

でも、施主さんから依頼を受けて、統括で設計・監理をするのはこうした設計会社である事が多いんです。

その中でも日建設計は、監理が凄く厳しい。施工業者によっては、日建設計の監理に堪えきれない会社もあるくらいです。

だから施工会社にとっては厳しいけれど、購入する消費者からすれば安心できるという訳です。

わたし
なるほど~。

 

今回、これは良い事聞いたなと。

ただ、かなりお値段が高いようですから、お金に余裕のある方だけ試してみて下さい(笑)。

まとめ

これ以外にも面白い話が聞けましたが、ブログに書けない事ばかりですから、今日はこの辺で(笑)。

しかし、いつも思うのですが、こうして全く違う分野で活躍する人の話を聞くと、とても勉強になりますし、視野が広がるように思います。

仲の良い、気の知れた仲間と集まるのも良いですが、たまにはこうして新しい出会いに触れるのも楽しいですね。