こんにちは、ロッソです。
今まで5回に渡ってお伝えしてきた「マセラティの購入方法シリーズ」ですが、前回でほぼひと通りお伝えした・・・と、考えていました。
しかし、考えれば出てくるものですね(笑)。
前回の記事の中で「今回で最終の予定です」とお伝えしていましたが、もうそんな事は言いません(笑)。思いつく限り、ドンドンお伝えしていきます。
そこで今回は、マセラティの購入において「お買い得な時期」があるのかどうかについて考えてみたいと思います。
目次
高級車購入で『3月がベストバイ』は間違いです
よく、サイトや雑誌などで、「車の購入は、3月がベストバイ」などと見かけますが、実はあれ、高級車には当てはまりません。
しかし、この「ベストバイ」って、誰が言い出したんでしょうね?正直ちょっと・・・ねぇ?(笑)
まぁそれはさて置いて、この「3月に車を購入するとお得です」という情報は、おそらく「決算期」のセールを利用しましょうという事なのでしょう。
その内容について、少し考えてみたいと思います。
国産自動車ブランドの事情
日本の多くの企業は、そのほとんどが3月決算です。
実際、TOYOTA、ホンダ、日産など多くの自動車メーカーが3月31日の決算ですし、各地域の自動車ディーラーも、自動車メーカーに合わせて3月31日を決算日とする傾向があります。
ここで、ご存知かと思いますが、念のため自動車メーカーと自動車ディーラーは、全く違う法人ですので注意が必要です。
例えばトヨタですと、各都道府県ごとに販売店があると思います。会社名は県名などを入れて『トヨペット○○』などと表記しますが、だからと言って子会社ではありませんし(例外もあるかもしれませんが)、資本関係が全くない場合が多いです。
しかし、仕入れの関係や、様々な計算を簡易にできるなどの利便性を考えて、自動車メーカーに倣う傾向があるようです。
そこでこの決算期の3月末を狙って購入すれば、少しでも安くできるという事を、多くのサイトなどは強調しているのでしょう。
しかし、輸入車ブランドでは少し勝手が違います。
輸入車ブランドの事情
勘の良い方はもうお気づきでしょう。
そう。輸入車ブランドのほとんどが、3月決算ではありません。
輸入車ブランドは、12月決算がほとんどです。
しかしここで、一つの疑問が湧いてきます。確かに輸入車メーカーは12月決算がほとんどですが、それを日本で販売する正規ディーラーは日本企業。だったら、輸入車ディーラーの決算は3月決算じゃないの?と。
結論から言いますと、これは国産ディーラーと同じく、ほとんどの輸入車ディーラーが各輸入車ブランドの決算日に合わせています。
例外もあるようですが、輸入車ディーラーの多くが12月決算を採用しているようです。
「輸入車ブランド=高級車」とはなりませんが、多くの高級車は輸入車ブランドに多く、実際にマセラティやポルシェなども12月決算ですので、この「3月がベストバイ」というのは、マセラティなどには通用しない方法です。
しかし、レクサスはトヨタ自動車ブランドですので、3月狙いはアリかもしれませんね。
決算期狙いは「アリ」なのか?
結局、「3月がベストバイ」などという理由は、「決算期を狙え」という事なのですが、この決算期狙いは本当に有効かどうかと言うと、一定のブランドに対しての効果はあると思います。
通常、企業は決算を終えて、その一年間の業績がわかる訳ですが、出来るだけ前年の業績より上回らないと世間から評価されません。
特に上場企業である場合は、株価に大きく影響を受けますので、決算月は目標を達成するために全社一丸となります。
そこで、少しでも利益や販売台数に貢献してくれたディーラーは、各メーカーからすると非常にありがたい存在であり、その貢献度合いによって、対応が違ってくることも考えられます(例えば、他のディーラーよりも車を優先して回すなど)。
ですから、ディーラーとしてはこういった事も含め、決算時には1台でも多く売ろうということになり、値引きに応じる傾向があります。
また、決算書は借入先の銀行へも提出しなければなりません。あまりにも在庫が多いと、銀行側から「不良在庫ではありませんか?」と疑問を持たれます。
こういった事にも対応するため、ディーラーは決算期末には在庫を処分する傾向が強くなります。
では、高級車を取り扱うディーラーにもその傾向があるか?となると、無くはないのですが、高級車特有の事情のためあまり有効でないと思います。
高級車特有の事情① - そもそも値引きしない
特にマセラティはそうですが、高級車ブランドは値下げしない傾向があります。
それぞれのディーラーの事情や、営業マンの事情(営業成績など)により努力してくれることもありますが、ブランドイメージの保持などの様々な理由から、高級車は値下げに対して厳しい傾向があるといえます。
また、国産ブランドであれば「他のブランドも検討している」と言えば、真剣に考えてくれることもあるでしょうが、高級車ブランドでこれを言ったとしても「あぁ、そうですか。ゆっくり考えて下さいね」と言われることもあります(笑)。
ですから、そもそも値引きを期待しないほうが良いでしょう。
高級車特有の事情② - 納期に時間がかかる
一番の理由はこれかもしれません。
輸入車の多くは、ヨーロッパで生産され、海を渡って日本へ送られてきます。
ですから、どうしても注文してから納期までの時間がかかってしまいます。
更に、高級車を購入する人というのは、細かいオーダーをする傾向が強いです。特殊なオーダーをすればするほど、完成まで時間がかかるので、ディーラーとしては納車のタイミングがつかめません。
ですから、決算期を狙った注文をしても、その通りに納車できるとは限らず、「決算期狙い」はあまり役に立たないと言えます。
特にイタリアメーカーは、日本やドイツと違い、納期に対する感覚が・・・(笑)。
という事からも、高級車において「決算期狙い」は、「無くもないが、期待しないほうが良い」といったところでしょうか。
結局、何月が狙い目なの?
以上から、高級車を購入する上で、狙い目の月はないように思えます。
しかしこれは、『新車に限っては』というお話です。
上記の「そもそも値引きしない」「納車に時間がかかる」といのは新車購入のお話で、『中古車、新古車』はまた話が違ってきます。
中古車や新古車は『在庫』です。企業からすれば、在庫は処分したいと思います。しかも決算期に。
ということは、決算期である12月に中古車や新古車を購入すれば、お得になる可能性が高まりますよね。
新車での購入を考えている人には残念ですが、中古車や新古車での購入を考えている人には嬉しい情報です。
しかし、良い事ばかりでない事も事実。
そこで、何点か注意点についてもお伝えします。
希望の車種があるとは限らない
こういった方法を考えるのは、わたしだけではないと思います。
ですから、同じように12月決算狙いで中古車、新古車を狙っている人もいるでしょう。
ということは、あなたの希望通りの車が売り出されているとは限りませんよね。
これは、中古車、新古車の購入をする上で、避ける事の出来ない事実です。
また、高級車は大衆車に比べて流通している台数が、絶対的に少ない傾向があります。
こればかりは運頼みとしか言えません。
マセラティの中古車や新古車で、掲載台数が多いのはカーセンサーnetでしょう。もしかしたら、あなたの希望する車種が見つかるかもしれません。
納車は12月31日までにしなければいけない。
ディーラーの売り上げに計上されるには、「納車」が絶対条件となります。
色々な裏技があるのかもしれませんが、基本は納車日が購入日となります。
「契約日」と勘違いしている人がいるようですので、ここは注意が必要ですね。
また、もっと厳密に言えば「陸運局に登録されて、ナンバーが交付された日」が正確な購入日になります。
ですから、陸運局(運輸局)が休日であれば登録できない事に・・・。
ちなみに、2018年の陸運局の最終開庁日は12月28日(金)までですので、この日の登録が最終となります。
来年(2019年)は、あまりお得じゃない
「えっ?なんで?」とお考えの人もいるでしょう。実際わたしも最近まで思いつきもしませんでした。
これを思いついたキッカケは、最近の新聞・・・。
・・・そう、来年2019年は、消費税が増税するんです。
何度も延期しているので、確実ではありませんが、今回は本気の度合いが違います(笑)。
施行日は、「2019年10月1日」となります。
ですから、いくら決算とはいえ、増税後に購入すれば余計高くつきます。
「もっと早く教えてよ~」
えぇ、そんな声が聞こえてきそうです。わたしも早く知りたかった(笑)。
ですからすみません。決算期狙いは有効な場合もありますが、直近で使えるのは今(2018年12月)だけになります。
あと数日しかありませんので、あまり現実的ではありませんよね?
ただ、マセラティーディーラーの中には、9月決算の会社もあるようですので、そういったディーラーを狙えば可能性は残ります。
まとめ
結論としては、「マセラティを含む高級車に、お買い得な時期はあまりない」ということでした。
消費税増税がなければ、もう少し選択肢はあったのに・・・。
しかし、消費税の閣議決定が10月ですし、まだまだどうなるかわかりませんしね~。
またそれとは別に、高額商品の購入は、焦って購入すると良い事はあまりありません。
「少しでも安く購入したい」とは誰もが思うでしょうが、それよりも「慎重に」「納得いく」買い物をしたほうが良いと、わたしは思います。
買い物は楽しいものです。後悔が残ると、せっかくの楽しさが台無しになってしまいますよ。