クルマと、男のプライド

日々のこと

こんにちは、ロッソです。

一口に「車好き」と言っても色んなタイプの人がいて、「SUVが好きだ」という人もいれば、「スポーツカーが好きだ」なんて多種多様ですよね。

これは自動車ブランドに対しても同様で、「ドイツ車の武骨な感じが好き」なんて人もいれば、「イタリア車の華やかな感じが好き」なんて人もいるでしょう。

どれが正解でどれが間違いなんて事はありませんから、自分と趣味が合わなくても「みんな車好きでいいよね」で終わらせればいいんです。

 

しかし中には、「え~、マセラティ?あんな車のどこがいいの?」なんて言う人もいるんですね。

 

普段は温厚な私でも、さすがにこんな事を言われると「いや、ほっとけよ」となる訳で(笑)。

自分が好きな車があるのは良いんですが、いちいち人の好きなものにケチつけんなよと。

また更にひどい場合には、自分の乗っている車が、いかにマセラティより優れているかと延々と語る奴までいるという・・・。

 

うーん、何だろう・・・、これって「プライド」なんですかね。

 

基本的にわたしはこういった人達には近づかないようにしていますが、いわゆるこういった「オラっている」というか、「イキってる」人たちと残念ながらお会いする事もあります(笑)。

女性ではほとんどお見かけした事がありませんが、男性にはまぁまぁいますよね。

そこで今回は、わたしがこれまでお会いした「自分の好きな車に対して、やけにおかしなプライドを持っている男たち」についてご紹介したいと思います。

いや、悪口じゃありませんからね(笑)。

目次

フツーのサラリーマンが、ポルシェを自慢した末路

それでは最初に、「フツーのサラリーマンが、ポルシェを自慢した末路」というお話から。

わたしは昔、とある企業で働いていたのですが、その時の取引先の課長さんが、挨拶も無くいきなり退職した事がありました。

通常であれば、引継ぎもかねて「今回、退職する事になりました」なんて連絡をくれたりしますよね。でもこの時は何にも連絡が無く、むしろこちらが相手先に用事があって連絡したときに辞めている事を知ったという。

ですから、少し気になっていたこともあって、ある日わたしは、自分の上司である部長と車で移動する事があり、その時に部長に尋ねてみる事にしたんです。

 

わたし
そういえば部長。この間、〇〇会社のA課長がいきなり退職したんですが、何かご存じですか?
部長
あぁ彼か。彼は退職って言うより、辞めさせられたらしいよ。
わたし
えっ?どういう事ですか?
部長
まぁ、本当かどうかは分からないけど。

実は彼、ポルシェに乗っていたらしいんだよね。

わたし
へぇ~、凄いですね。フツーに働いてもポルシェなんてそうそう買えませんから、かなり頑張ったんでしょうねぇ~。
部長
いや、違う違う、そうじゃないんだ。

実はそのポルシェ、下請けからのキックバックだったらしいんだよね。

わたし
めっ、免職ってことですね・・・。

 

実はこの課長さん、社内で「あの人、ポルシェに乗っている」と評判になっていたみたいなんですね。

それもそのはずで、彼はそのポルシェをたまに通勤に使って、会社近くのパーキングに停めていたそうですから、同僚に見つかるのは当たり前だと言えます。

で、本人もポルシェに乗っている事を否定せず、「いや、競馬で万馬券当てちゃってさ」なんて、自慢していたそうなんです。

ですから、むしろ見せびらかしたかったというのが本音でしょう。

すると何か吹っ切れたのか、その後、どんどん派手なお金の使い方をしていったそうです。

さすがに上層部も不審に思い始め、彼の業務をチェックしていったところ、下請けとの癒着が明るみになったのだとか。

 

で、めでたく免職と(笑)。

 

まぁ、そもそも不正は絶対にいけませんが、周りから「うわー、ポルシェ乗ってるの?すげーなー」なんて言われて、自慢してしまったのが運の尽きといったところでしょうね。

これまでわたしが出会った人の中で、残念な男の代表格です(笑)。

ポルシェに乗っても許されるフツーのサラリーマン

で、この話には続きがあります。

 

部長
あっ、でもな。うちのB課長、あいつもポルシェに乗っているけど、彼は例外だからな。
わたし
へぇ~、Bさんもポルシェに乗っているんですか。

でも、何で例外なんですか?

部長
あいつの場合、嫁さんが「漫画家」だからだよ(笑)。
わたし
奥さんが漫画家だと問題ない・・・?

ちょっとよく分からないんですけど。

部長
いや、要は嫁さんが「桁違いの金持ってる」って事だよ(笑)。

 

これを聞いて、当時20代前半のわたしは二重の驚きでした。Bさんがポルシェに乗っている事はもちろんですが、それよりも「漫画家って、そんなに儲かるんだぁ~」と(笑)。

言われてみればこのB課長、どことなく余裕があるというか、あまりガツガツしていなかったんですよね。

部長に言わせれば、「アイツは本来、働かなくても十分生活できるんだよ」との事で、あまり出世競争にも興味を示さなかったようです。

まぁ、この記事の内容には関係のない話ですが(笑)。

お医者さんはドイツ車がお好き?

で、話を戻して(笑)。

続いて、お医者さんの話をしてみようと思いますが、なぜかお医者さんって、ドイツ車を好む傾向があるように思いませんか?

 

もちろん例外もあるでしょうが、どうも傾向として「ドイツ車好き」の人が多いという印象。

 

何かこれも、プライドというかこだわりみたいなものがあるんでしょうかね。昔のお医者さんは、カルテをドイツ語で書いていましたから、そんなのも影響してるんでしょうか。

以前わたし、とあるイベントに招待されたことがあり、その時に「見るからにお金持ち」という母娘と一緒のテーブルになりました。

いや、普通のお金持ちじゃありませんからね。「あの・・・、こんなでかいダイヤ、存在するの?」というリングを付けているような「半端じゃないお金持ち」ですからね(笑)。

で、そのお母さんが何故かわたしを気に入って下さり、やたらと話しかけてくれるんです。かなり豪快な方で面白かったんですが、その娘さんが自分の旦那さんの愚痴ばっかり言うという・・・。

 

娘さん
ロッソさんて、お車、何に乗られているんですか?
わたし
わたしはマセラティのギブリという車ですよ。
お母さん
いやっ、マセラティ良いわね~。うちにも昔何台かあったわよ。
わたし
・・・(そりゃそうでしょうね(笑))
娘さん
うちなんて、結婚してからドイツ車ばっかりで、全然おもしろくないわ。

医者ってドイツ車しか興味がないのかしら?

わたし
あぁ、ご主人、お医者さんなんですね。
娘さん
勤務医時代はメルセデスばっかで、開業してからはポルシェばっかり。

わたしからすれば、ポルシェで娘の送り迎えなんて苦行でしかないんだから。

わたし
ぜっ、贅沢なお悩みですね(笑)。
娘さん
夫の友人たちも、もちろんドクターばっかりなんだけど、ほとんどがドイツ車に乗ってるわ。

何か個性のかけらもないのよね。

 

あのー、これを読んでいる人の中にはお医者さんもいるでしょうから断っておきますね。

これ、わたしが言っている訳ではなくて、このお嬢さんが言っているだけですからね。誤解のないように(笑)。

まぁこのお嬢さんからすれば、実家がお金持ちだから、これまで様々な高級車に触れてきたという事もあり、少し物足りないのかもしれません。

 

ただ、開業医のお医者さんが、かすんで見える実家ってどうなんだと(笑)。

 

とは言え確かに、わたしの知人のドクターも含め、往々にしてお医者さんというのは「ドイツ車好き」という人が、かなり多いですよね。

このお嬢さんの言うように、「勤務医時代は、メルセデス・BMW・アウディ」で、「開業したらポルシェ」なんて人をよく見かけます。

でも、これ自体は全然問題ないですよね。だって人の好みはそれぞれですから。わたしだって今はマセラティに乗っていますが、もともとはドイツ車が大好きでしたからね。

ただ、これで「オラっている」「イキっている」となれば、話はちょっと変わります。

オラっているドクター

ではここで、わたしが実際に目にした「オラっているドクター」の話をひとつ。

ある日わたしは、仕事相手であるアメリカ人女性のナンシー(仮名)と、とあるレストランで打ち合わせを兼ねて食事をする事になりました。

そのレストランというのがちょっと変わっていて、店内から駐車場が見渡せるつくりになっていたんです。

予約の時間前、ナンシーと共にそのレストランに車(ギブリ)で到着し席に案内されたのですが、わたしたちの席の隣には、男性二人、女性二人のグループが先に座っていたのです。

で、席に座ると、その男性二人がわたしの事をジッと見てるんですね。

 

チラッとじゃないんですよ、えぇむしろ「ガン見」です(笑)。

 

わたしはその時、「あぁ?ナンシーみたいな美人な外国人と、なんでお前なんかが一緒にいるんだ?」と思われているのかと、とりあえずスルーしてたんですね。

で、食事が運ばれてきてナンシーと会話が弾みだすと、なんだか隣の男性二人の声のボリュームがだんだんと大きくなってくる。

 

「いや、今回のオペがさぁ~」とか、「エビデンスがさぁ~」なんて。

 

これを聞いてわたし、「あぁ、お医者さんなのね」と。

ただ、あまりにもでかい声で話すし、こちらを意識しながら喋っているのが見え見えなので、正直「下品だなぁ~」と。

ナンシーは日本語がそんなに得意ではありませんが、さすがにこれにはたまりかねたようで。

 

ナンシー
ねぇロッソ。この人たち何なの?
わたし
えっ?うーん・・・いやぁ、なんかお医者さんみたいだね。
ナンシー
そんなこと聞いてるんじゃなくて、なんでこんなに騒がしいの?
わたし
うっ、うーん。

まぁ、「俺たち医者だぜ、スゲーだろ?」ってアピールしてるのかもね(笑)。

ナンシー
はっ?この人たち、〇✕△なの?(酷すぎて訳せません(笑))。

 

念のため言っておきますが、お医者さん全てがこんな人たちばかりではありませんからね。ただ、稀にこういった人達もいると言う訳で。

で、彼らはその勢いも止まらず、更にこちらを意識したかのような発言をしだします。

「やっぱりさぁ~、ドイツ車って性能も良いし安定感もあるし、最高だよね」

「そうそう、イタリア車なんて怖くて乗れないし、あんなの乗る人の気が知れないよ

 

いや、あんたら、わたし達がギブリから降りてきたの見てたよね(笑)。

 

ここで「あぁ、なるほど」と。わたしがナンシーと一緒にいるのが面白くないんじゃなくて、わたしがマセラティに乗ってるのが気に入らなかったのねと。

しかし、こんな奴らが医者やってるって、日本人として恥ずかしいなぁ~と。

ここで、「いや流石に、その相手の女性たちも止めないの?」と思ったあなた、確かにこの女性たちはハラハラしていましたが、この男性たちに意見も言えない立場だったんですね。

何故なら、女性二人はナースだったから。

上司であるドクターに意見なんて出来ませんよね。だから彼らは言いたい放題。

しかし、さすがのナンシーも怒りが頂点に(笑)。

 

ナンシー
流石に日本語が分からなくても、こいつらが悪口言ってるの私でも分かるわよ!

ロッソ!何か言ってやりなさいよ!

わたし
言って分かるような人達じゃないよ。

日本には素晴らしいことわざがあるんだよ「バカは相手にしない」って(笑)。

ナンシー
だいたいね、男が女性とレストランにきて、自分たちが壁側に座ってるなんて信じられないわ!

医者だか何だか知らないけど、エスコートって言葉も知らないの?

 

実際、彼らは壁側に座っていましたから、欧米人女性からすれば信じられないのでしょう。

 

わたし
まぁ、彼女らはナースみたいだから、ボス(ドクター)を優先したんじゃないかな?
ナンシー
何それ?ボスだろうが何だろうが関係ないわよ!

 

かなりヒートアップしたナンシー、最後に強烈な一言。

 

ナンシー
もうね、〇✕✕△△で、✕✕✕・・・・・・・

 

うん、やっぱり酷すぎて訳せない(笑)。

まとめ

よく、「オレ、こんな高級車に乗ってんだぞ、スゲーだろ」と暗に自慢する人がいますが、周りからすると「スゲーじゃなくて、ダセーだろ」と思いますよね。(笑)。

 

いつも思うのですが、むしろこういった人達って、かなり劣等感が強いんじゃないかと。

 

要は、自分の持ち物以外に自慢するものがないから、こういったダサい行動に出るんでしょう。

いや、良いんですよ。人それぞれの考え方は異なりますからね。ただ、人よりちょっとお金を持っているだけで威張るのって格好悪いし、ましてや、犯罪を犯してまで称賛を浴びたいだなんてちょっとね。

ちなみに、最後のレストランの話を医者である知人にしたことがあるのですが、彼は「うわっ、たまにいるんだよな、そんな奴」と言った後、続けて「でも、ナンシーの英語、彼ら理解してたんじゃないの?」と言ってきました。

まぁ、お医者さんになるくらいですから、ある程度の英語力はあるのかもしれませんね。しかしわたしが感じた印象としては、あまり理解していなかったように思います。

 

すると知人は、「あぁ、そうかもしれないな。医者って英語の読み書きは出来るけど、会話となるとまるっきりダメってのが多いからね」との事。

 

うん、むしろあの内容は、理解できない方が幸せだと思う(笑)。