「認定中古車」ってそんなに良いの?

モノの見抜き方

こんにちは、ロッソです。

先日新聞を読んでいたら、「トヨタが中古車事業をテコ入れする」なんて記事が載っていました。

 

トヨタはこれまでも「Tバリュー」というネーミングで中古車事業を行っていましたが、今後は「トヨタ認定中古車」というネーミングで収益アップを図るようです。

 

この「認定中古車」ってよく聞きますが、「何がそんなに良いんだろう?」って考えた事はありませんか?

そこで今回、この認定中古車について少し考えてみようと思います。

目次

認定中古車とは?

まず、認定中古車の定義についてから。

現在、多くの自動車メーカーがこの認定中古車事業を行っていますが、それぞれ内容や定義が多少異なるようです。

例えばメルセデスであれば、販売前に正規ディーラーが最大100項目の整備・点検を行ない、引き渡し後においては、数年間の保証がついてくるという内容となっています。

 

とは言え、他のメーカーも「走行距離」や「年式」などによって内容が多少違うくらいのもので、同じようなサービス内容となっていますから、要は「ディーラーが点検してるし、保証もついているから安心でしょ?」という内容かと(笑)。

 

まぁ、かなり大雑把な説明となりますが、概ねはこの通りかと思います。

もともとは、ドイツ車ディーラーがこの認定中古車事業を積極的に行っていた印象が強いですよね。

BMWなどの「アプルーブドカー」なんかは有名かと思います(今は、プレミアムセレクションでしたかね?)。

しかし現在は国産車含め、ほとんどのメーカーがこの認定中古車事業に参入しているようです。

なぜ、各メーカーが参入しているのか?

では、なぜこの認定中古車事業に各メーカーが参入しているのかについて。

これはもう単純ですよね。

 

えぇ、「簡単に儲かるから」です(笑)。

 

言い方が悪いでしょうか?でも、これが本心だと思いますよ。

だって、一般的な中古車に比べ、この認定中古車と名の付く車は全般的に高い金額で売られています。

中古車に全く同じ条件の車はありませんが、仮にあるとすれば、数十万円単位で価格が変わってくるのは皆さんもご存知でしょう。

メーカー側からすれば、「訓練を受けた整備士が、事前に厳格なチェックしているから安心ですよ」となり、購入者からすれば、「じゃあ、安心をお金で買おうか」となりますもんね。

 

でも、メーカーとしては、あまり損が出ない仕組みになっています。

 

例えば、認定中古車として販売する車は「走行距離〇〇万キロ以内」であったり、「新車登録から〇年以内」の車だったりします。これはどこのメーカーでもほぼ同じ。

要は、そもそも壊れにくい車を販売しているので、保証がついているとしても、その保証期間内に故障する事はまず稀だという事ですよね。

また、ディーラーが下取りで購入する場合、かなり安い価格で仕入れる事が出来ますから、それを認定中古車として販売すればかなりの利益が見込めるはずです。

ですから、今回トヨタが本格的に参入する理由もここにあると言えるでしょう。

今年(2020年)は、恐らく新車販売が激減するでしょうから、販売店にとっては死活問題です。そこで利幅の大きい認定中古車事業に参入すれば、販売店の経営も安定するという訳ですね。

要は、メーカーが儲けるというよりも、ディーラーの収益源の確保という意味合いが強いという事になります。

実際に、本当に壊れないの?

ではこうした認定中古車を購入して「本当に壊れないのか?」という事について。

これについては、前述した通り「そもそも壊れにくい車を販売している」ので、確かに壊れにくい傾向はあるかと思います。

ただし、全てのメーカーがそうだとは言い切れません。

というのも、あくまでもメーカーが点検する訳でなく、ディーラーが点検した中古車となりますから、そのディーラーの質によっては「これは酷すぎる・・・」なんて車を販売する事もあるからです。

 

ここで、わたしの経験をお伝えしておきましょう。

 

え~・・・、メーカー名も出して良いんでしょうか?(笑)

まぁ、営業妨害といわれるのも嫌ですから、某ドイツメーカーとしておきましょうか。

これまでにわたし、某ドイツメーカー2社で、この認定中古車を購入したことがあります。

 

で、この2社とも、いい思い出がございません(笑)。

 

分かり易い例を挙げれば、購入後数ヶ月でバッテリーが上がるとか、オイル漏れがするとか散々でした。

いやね、「本当に点検してるんですか?」と不信感しか湧いてこないと。

しかし、わたしの知人にもこの2社で認定中古車を購入したことがある人がいるのですが、皆さん「いや、全く問題なかったよ」と。

でも、よくよく聞いてみると、販売しているディーラーが違っていたんですね。

まぁ断言は出来ませんが、真面目なディーラーもいれば不真面目なディーラーもいるからこんな事が起きるんじゃないかと。

適当に点検して、「儲かるから」という理由だけで認定中古車として販売しているディーラーは、確実に存在すると思います。

とは言え、これはかなり前の話ですから、現在は少しマシになっているかもしれませんが。

ですから皆さんも、「認定中古車だから安心」とは簡単に考えず、少し疑いの目で見るくらいが丁度良いのかもしれません。

今後は認定中古車が激戦に

これまでトヨタは、ディーラーが下取りで仕入れた中古車の取り扱いについて、あまり統一された基準が無かったようです。

概ねガリバーなどの販売店に売却したり、オークションなどで販売する事が多かったようですが、今後は認定中古車として販売される車が増えていく事でしょう。

 

こうした事もあり、自動車業界における認定中古車事業というのは、これからますます激戦になっていくでしょうね。

 

消費者からすれば「安くて良いもの」を購入したいところですが、今後は「高くて良いもの」という傾向が強まっていくのかなと。

こう考えると、一般的な中古車センターで販売されている車の方がお得なんじゃないかと考えるのはわたしだけでしょうか?

まとめ

全般的に否定的な意見が多かったように思いますが、あくまでわたしの経験をもとにしてお伝えしてますから参考程度にして下さいね。

 

この場を借りて、昔の憂さ晴らしをしているだけですから(笑)。

 

実際、ちゃんとしているディーラーさんの方が多いですから、わたしは外れくじを引いただけのお話。

とは言え、その「外れくじディーラー(笑)」は現在も営業していますから、皆さんも認定中古車だからと安心せず、十分注意して購入するようにして下さい。